不動産用語集
あ行
IHクッキングヒーター
IHとは、Induction Heaterの頭文字を取ったもので、「電磁誘導加熱器」という意味である。
IHクッキングヒーターは、トッププレート(結晶化ガラスなどの板)の下に、磁力発生用コイルを敷いたものである。
トッププレート上に鉄製の鍋を置いた状態でコイルに電流を流すと、電磁誘導により鍋底に電気抵抗が生じ、電気抵抗により鍋底が加熱される。
IoTマンション
IoT技術を活用して住宅設備を制御することのできるマンション。インターネットを介して各種の設備を遠隔で操作できる。
IT重説
不動産取引における重要事項説明を、インターネット等を活用して対面以外の方法で行なうこと、またはその方法を導入すること。
IT重説を実施するに当たっては、主に次の点に留意が必要になる。1)取引士により重要事項説明が行なわれ、取引士証が提示されること、2)重要事項説明を受ける者が契約者本人であること、3)取引士が、必要な内容について伝達すること、4)取引士と重要事項説明を受ける者とのやり取りに十分な双方向性があること。
IP電話
インターネットをベースとした格安の音声電話サービスのこと。
IPフォンに加入するためには、利用者が光ファイバー・ADSL・CATVという高速の情報通信サービスに加入していることが必要になる。その上で、利用者が加入している通信事業者(プロバイダなど)がIPフォンサービスを提供している場合には、利用者が申し込むことにより、IPフォンが使用できるようになる。ただし初期費用、月額(定額)使用料が必要である。
アイランドキッチン
壁に接することなく独立して設置された調理台の形式。部屋の中で島(英語でアイランドIsland)のようなかたちとなることから名づけられた。
アイランドキッチンは、対面型のキッチンであるとともに、オープンキッチン(ダイニングルームや居間とつながった形式)でもある。開放感やコミュニケーション性に優れている一方、設置のために部屋の広さや強力な換気装置が必要とされる。
アウトドアリビング
居室のように利用する屋外の空間。和製英語である。
アウトドアリビングに利用するのは、中庭、バルコニー、屋上などで、これらに手を加えて室内のように使用する。雨風への対応やプライバシーの確保が必要だが、開放感のある居住スペースになるとされる。
アウトフレーム工法
柱や梁を住戸の外側に出してしまえば、住戸の室内には柱や梁の出っ張りはなくなるため、部屋を有効に使える。柱はバルコニー側と開放廊下側にあるが、バルコニー側に出すケースが一般的
青田売り
完成する前に宅地や建物を売却すること。新築マンションや戸建分譲住宅の販売手法として広く使われている。
売主は事業リスクを回避し、早期に資金を回収できるなどの利点があるが、買主には、確実に建物が完成するかどうか、完成物での仕様や品質が予定どおりであるかなど、引渡しまでのあいだ不安が残りやすい。そこで、宅地建物取引業法では、宅建業者に対して建築確認前の広告や契約の禁止、手付金等の保全義務などを課している。
青地
登記所に備え付けられている公図において青く塗られた部分のことで、国有地である水路や河川敷を示す。「青道」ともいう。
赤地
登記所に備え付けられている公図において、赤く塗られた部分のこと。
国有地である道路を示すものである。
上がり框
玄関に段差が設けられて、腰を下ろせるようになっているとき、その腰を下ろす部分にあたる水平材のこと。
高価な材が用いられることが多い。
空地条例
空き地等の管理や利活用の促進のために制定される条例。多くの地方公共団体において、空き地の適正な管理などを確保することによって、環境保全、防災、防犯などの必要に応えることを目的に制定されている。
空地条例の内容はさまざまであるが、雑草の除去を義務付けることや、騒音・振動・悪臭、害虫、砂ぼこり、ごみ等の投棄などを防止することによって生活環境の保全を図るものが多い。そのほか、防災、防犯、景観保全、自然環境保全、農地保全、危険防止、利活用の促進などを内容とするものがある。
空地条例による義務付けや措置の要請については、一般に、強制力を持たせることは困難で、法律による授権が必要であると考えられている。
空家対策特別措置法
適切に管理されていない空家等について、その状態を是正するための措置を定めた法律。正式には「空家等対策の推進に関する特別措置法」といい、2014(平成26)年に制定された。
措置の勧告を受けた特定空家等に係る土地については、固定資産税等の住宅用地特例から除外することとされている。
空家に係る譲渡所得の特別控除
相続した空家の譲渡利益に対する所得税について、課税を軽減する措置。
課税の軽減は、譲渡所得を計算するとき、譲渡利益から3,000万円(譲渡利益が3,000万円未満のときはその額。令和6年1月1日以後に行なう譲渡で被相続人居住用家屋および被相続人居住用家屋の敷地等を相続または遺贈により取得した相続人の数が3人以上である場合は2,000万円まで)を控除する方法で行なう。
特別控除が適用されるのは、相続開始の直前まで被相続人が住んでいた居住用家屋とその敷地を譲渡する場合であって、相続が開始した日から3年を経過する日の属する年の年末までに譲渡するなど一定の条件を満たす場合に限られる。
空き家・空き地バンク、空き家バンク
空き家・空き地の物件情報が登録され、検索できる情報システム。地方自治体が運営していることが多い。
悪意
私法上の概念で、契約などの法律的な行為の際に一定の事実を知っていることをいう。
上げ下げ窓
2枚の窓ガラスを上下に動かして開閉する窓。一般に、縦長の窓になる。
アコーディオンカーテン
仕切り壁が折りたたむように伸縮することによって開閉する可動間仕切り。
アスベスト
石綿(せきめん・いしわた)のこと。
繊維質であるため紡績することができる。また、耐久力があり、溶融点が1,300度程度と高く、熱絶縁性が大きく、耐薬品性も大きいなど、安価で優れた性質を持つため、さまざまな用途に使用されてきた。建築素材としても、断熱材、保温材、耐火材として大量に利用された。
預かり金
他者から預かっている金銭。例えば、賃貸住宅を貸したときに受領する敷金、支払い給与から源泉徴収した税金、取引に当たって受け取った保証金などは、いずれも預かり金である。
東障子
障子紙を張るのではなく、ガラスやアクリル板をはめこんだ障子。一部分にはめこむものもある。
障子は和紙を張るのが本来の姿であるが、東障子は、紙障子に比べて破れにくく、色褪せないなど、手入れが容易とされる。一方で、障子紙の柔らかな光や落ち着いた雰囲気は期待できない。
アセットマネジメント
委託を受けて不動産などの資産の形成、運用、保全を行なうことをいう。
頭金
購入代金を分割して支払うときに最初に支払う代金。通常、商品引き渡しの際に支払われる。頭金は、以後支払う分割代金よりも多額であることが多い。
アップサイクル
廃棄されるはずのものに対して、新たな価値を加えて再生すること。古びたものを元に戻すのではなく、新たなデザインやアイデアを付加することによって価値を高める手法である。
アティック
屋根裏部屋のこと。
アトリウム
建物に囲まれた中庭、吹抜けなどの内部空間を指す。
アパート
1階建てもしくは2階建ての共同住宅で、建築構造が木造または軽量鉄骨構造のものを一般的に指している。
アパート経営
居住用建物の全部を所有し賃貸する事業をいう。不動産投資として実施されることがある。
アパート経営は不動産賃貸業であるから、事業を行なうことについては宅地建物取引業法の適用はない。ただし、アパート経営の仲介、アパート経営者の委任を受けて行なう賃借人の募集などの業務については、同法の適用がある。
アプローチ
敷地の入り口や門から建物までの小道(取付き道路)のこと。前面道路から建物までの距離をできるだけ取り、カーポートや前庭を配置することにより、まち並みや景観に配慮するケースが近年増えてきている。
雨戸
家の外回りに設置される窓のない戸。風雨の吹込み防止や防犯のために用いられる。
雨どい
屋根面を流れる雨水を地上や下水に導くための溝形や管状の部材のこと。
アルコーブ
マンションにおいて、共用廊下から数m離れた位置に玄関扉を置いた造りのこと。
アルベルゴ・ディフーゾ
まちのなかの複数の空き家を宿泊施設として利用し、まちの活性化を図る取り組み。イタリアで始まった取り組みで、アルベルゴ・ディフーゾalbergo diffusoは、イタリア語で「分散した宿」という意味である。イタリアだけでなく、日本を含め世界各地で取り組まれている。
もともとそこにあったものを再利用するという原則の下、街の複数の空き家や空き店舗をリノベーションし、レセプション、客室、食堂などの機能をそれぞれの家屋に分散させる。それによって、まち全体がホテルの機能を担うことになり、回遊性や触れ合いが生まれ、まちが活性化するとされている。
アンカーボルト
布基礎にあらかじめ埋め込んでおく棒状の金物のこと。
布基礎と土台を緊結するための重要な金物である。
あんこう
軒どい(軒下に水平に設置する樋)と竪どい(軒下から地面まで垂直に設置する樋)とを繋ぐ部分をいう。「呼びどい」も同じ意味である。
安心R住宅
安心に関する一定の要件を満たす旨の標章(マーク)を使用することのできる住宅。標章の付与は、国土交通省の告示(特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度)に基づいて登録された事業者団体が行なう。
安全限界耐力
外力に対して建築物が倒壊、崩壊しない限界値。
行燈部屋
「行燈(行灯・あんどん)を閉まっておく暗い部屋」というところからそう呼ばれるようになったともいわれ、窓のない部屋を指す。
建築基準法上、「居室」に要求される採光(建築基準法第28条。有効採光面積参照)のための窓がないため、不動産広告の間取図では「納戸」「サービスルーム(納戸)」などと表記され、部屋数には入れないこととなっている。
アース
落雷などによる過電流や電荷ノイズの流入を防ぎ、感電事故や電気機器の誤動作を防ぐことができる。また、アースを電気回路の一部として利用し回路を簡易化することもできる。
家電製品を設置する場合には、原則として、電源を接続するときに同時に、製品のアース線をコンセントのアース端末に接続する必要がある。
アール
アールを付けるなどと使う。円の半径を表す記号「r」に由来して、曲面や曲線を付けることをいう。
RMBS
Residential Mortgage Backed Securitiesの略。住宅ローンを担保として発行される証券のことで、住宅金融公庫(現在は「住宅金融支援機構」)が発行する貸付債権担保住宅金融公庫債券(現在は「貸付債権担保住宅金融支援機構債券」)や金融機関が発行する住宅ローン債権担保証券がこれにあたる。
RC
「鉄筋コンクリート構造」という意味である。
鉄筋とコンクリートによって、柱・小梁・大梁・スラブ・壁を造り、すべての部分を一体化した構造のこと。
鉄筋コンクリートの部材は、引っ張る力にも、圧縮する力にも強いので、地震に対する安全性が高い構造となる。
また、すべての部材がコンクリートで一体化され、部材同士の接合部は剛であるので、建築学上の「ラーメン構造」となっている。
この鉄筋コンクリート構造のデメリットは、自重が大きいため、原則的には大空間建築や高層建築に向かないということである。
生け垣
樹木を密に植え並べてつくる垣根。用いる樹種によって高さが定まり、受ける感覚も違うものとなるが、植物の特性を生かすことができる。一方で刈り込みなどの手入れが必要である。
都市緑化や景観保全の手法として用いられることもある。たとえば、緑地協定で垣根を生け垣とする旨を定めるなどである。
遺産分割
相続財産を相続人が分けることをいう。
遺言により各相続人の取得する財産が具体的に記されている場合を除いて、相続人全員で協議して、誰が、どの財産を、どの方法で、どれだけ取得するかを決めなければならないのである。
遺産分割の協議は、民法で「遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする」とされている。遺産分割協議に相続人全員が参加していなかった場合は、その遺産分割協議は無効となる。
また、協議は相続人間での任意の話し合いであり、相続人全員で協議し、全員が賛成すれば、遺言や法定相続分に関係なく財産をどのように分けることも自由である。なお、協議ができないときや不調のときには、家庭裁判所で決めてもらうこととなる。
具体的な分割の方法としては、遺産そのものを現物で分ける現物分割、相続分以上の財産を取得するときにその代償として他の相続人に金銭を支払う代償分割、遺産を売却して金銭に変換したうえでその金額を分ける換価分割がある。
なお、遺産共有状態にある共有物に共有に関する規定を適用するときは、法定相続分(相続分の指定があるケースは、指定相続分)により算定した持分を基準とする。また、共有者は、裁判所の決定を得て、所在等不明共有者(氏名等不特定を含む)の不動産の持分を取得することができるが(2023年4月1日以降)、相続開始から10年を経過していなければならない。
遺産分割協議書
遺産分割について協議・合意した内容を記載した書類。
相続に当たっては、相続人が複数のときには、被相続人の遺産を分割しなければならない。この場合、遺言書の内容どおりに分割するときや、民法に規定する相続分(法定相続分)どおり分割するときには、遺産分割について協議する必要はなく、遺産分割協議書を作成する必要もない。一方、これ以外の場合には、相続人が、相続割合や分割の方法を協議して合意する必要がある。遺産分割協議書はその合意内容を記載した書類である。
遺産分割協議書には、相続発生の事実、相続人の全員が合意したこと(相続人全員の署名及び実印の押印)、相続する遺産の内容(財産目録)、遺産分割の割合及びその方法を記載しなければならない。
相続は遺産分割協議書がなくても有効に成立するが、相続した遺産について、預金の名義変更・払い戻し、不動産の名義変更、相続税の申告などを行なう ときには、遺産分割協議書の提示を求められることがある。
なお、相続税の申告・納税期限は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内 である。期限までに遺産分割の協議が成立していないときは、各相続人が、民法に規定する相続分または包括遺贈の割合に従って財産を取得したものとして、期限までに申告・納税しなければならないとされている。
意思能力
法律行為を行なったときに、自己の権利や義務がどのように変動するかを理解するだけの精神能力のこと。法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とするとされている(民法第3条の2)。また、その範囲について、行為の時に意思能力を有しなかった者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。行為の時に制限行為能力者であった者についても、同様とするとされている(民法第121条の2第3項)。
意思無能力者とは、具体的には小学校低学年以下に相当する精神能力しか持たない者と考えられる。
通常、法律行為が無効であれば、その無効は契約等の当事者の誰からでも主張することが可能とされており、意思無能力者の行なった法律行為も同様である。
ただし、意思無能力者の法律行為が無効とされるのは、意思無能力者を保護する趣旨であるので、意思無能力者が無効を主張しない場合(契約等の効力の存続を希望する場合)には、契約等の相手方から無効を主張することは許されない、とする有力な学説がある。
意思表示
一定の法律効果を欲するという意思を外部に表示することである。
意思表示は次の3つの部分から構成されている。
1.内心的効果意思
具体的にある法律効果を意欲する意思のこと。例えば、店頭で品物を買おうと意欲する意思が内心的効果意思である。
2.表示意思
内心的効果意思にもとづいて、その意思を表示しようとする意思のこと。
例えば、店頭で品物を買うために、店員にその旨を伝えようとする意思である。
(なお、表示意思を内心的効果意思に含める考え方もある)
3.表示行為
内心的効果意思を外部に表示する行為のこと。
例えば、店頭で品物を買うために、店員にその旨を告げることである。
なお、内心的効果意思のもととなった心意は「動機」と呼ばれる。例えば、品物を家族にプレゼントしようという意図が「動機」である。しかし、現在は判例・通説では「動機」は原則として、意思表示の構成要素ではないとされている。
囲障の設置
所有者を異にする2棟の間に空地があるときには、境界に囲障(塀、柵のような通行を妨げる構築物)を設置できるとするルール。民法の相隣関係の一つとして認められている権利で、「囲障設置権」という。
この場合の費用は、原則として相隣者が等しい割合で負担する。
イ準耐
準耐火建築物の一つで、「建築基準法第2条9号の3イ」に規定されている建築物のこと。
主要構造部のすべてを準耐火構造にすると同時に、延焼の恐れのある開口部(窓やドア)を防火戸等とした建築物である。
遺贈
民法に定める方式の遺言により、特定の者に財産を贈与すること。
民法では、民法に定める方式による遺言のみを認めており、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言、特別方式による遺言が定められている(民法第967条、第976条から979条)。
これらの遺言において、遺言をする者が、特定の者に対して財産を贈与する意思表示をすることを「遺贈」という。
特定の者に財産の何分の一を与えるというような抽象的な意思表示を「包括遺贈」、この家を与えるというような具体的な意思表示を「特定遺贈」と呼んで区別している(民法第964条)。
「包括遺贈」には、民法の「相続」の規定の大部分が適用されるが、代襲相続・遺留分減殺請求権の規定は適用されない(民法第990条)。
1号物件
建築基準法第20条第1項では、建築物の規模等に応じて求められる構造耐力の基準を定めている。このうち同項第1号に、「高さが60mを超える建築物」についての基準が定められており、この対象となる超高層建築物が「1号物件」と呼ばれる。
位置指定道路
特定行政庁から道路位置指定を受けた私道を、一般に「位置指定道路」と呼んでいる(建築基準法第42条第1項第5号)。
位置指定道路は「建築基準法上の道路」であるので、位置指定道路に面する土地では、建築物を建築することができる。
一団地認定
一団地の土地を一つの敷地とみなして建築規制を緩和適用するための、特定行政庁の認定をいう。建築基準法に基づく制度である。
建築確認に当たっては、一つの建物(用途上不可分の関係にある複数の建物は一つの建物とみなす)ごとに独立した敷地を確定し、基準の適合性が判断される。しかし、一団地認定を得れば、その土地に複数の建物を建築する場合でも(ただし、建物は総合的に設計されていなければならない)、一つの敷地に建築するとみなして建築規制が適用される。緩和適用される規制は、接道義務、容積率制限、建ぺい率制限、日影規制等である。
例えば、ある土地を敷地とした建物が規制を満たさない場合に、隣地を敷地とする建物と総合的に設計した上で、両方の土地を一体として一団地認定を得ることができれば、前者の建築が可能となることがある。
一物四価
不動産用語として用いられる場合は、「一物」とは土地のことであり、「四価」とは、
1.実勢価格
2.地価公示法により公表された公示地価
3.国税庁が公示する路線価
4.地方公共団体が定める固定資産税評価額
のことである。
一括競売
土地の競売に当たって、土地に対する抵当権の設定後にその土地に建物が築造された場合に、土地とともにその建物をあわせて競売することをいう。民法によって認められている。
なお、建物に対して抵当権が設定されていない場合や建物所有者が債務者と異なる場合にも当該建物を競売できるが、優先弁済の対象となるのは土地の対価についてのみであるほか、建物所有者が抵当地を占有するについて抵当権者に対抗することができる権利を有している場合は建物の競売はできない。
一括受電
主に事業者向けの高圧電力供給契約の方が、家庭向けの低圧電力供給契約よりも電気料金の単価が安いことを利用し、マンション等において、個別に低圧電力契約を締結するのではなく、一括して高圧電力供給契約を結んで、高圧電力の供給を受け、そこからさらに各家庭に低圧電力を配分する事例が増えてきている。また、マンションの共用部分のみ一括契約する事例もある。これらを総称して、一括受電(一括受電契約、一括受電契約方式など)と呼んでいる。
逸失利益
損害賠償において請求することのできる損失の一つで、本来得られるべきであるにもかかわらず得られなかった利益をいう。
「得べかりし利益」とか「消極的利益」ともいわれる。
一般建築物
建築基準法において、特殊建築物と、大規模建築物とのどちらにも該当しない建築物のこと。
一般承継人
他人の権利義務を一括して承継する人のことで、包括承継人ともいわれる。たとえば被相続人の財産等を包括的に承継する場合の相続人がこれに当たる。承継するのは一身専属権(譲渡が禁止されている債権など)を除くすべての権利義務である。
一般定期借地権
借地借家法(1992(平成4)年8月1日施行)により創設された3種類の定期借地権のうちの一つ。
「一般定期借地権」とは次の3つの契約内容を含む定期借地権のことである。
1.更新による期間の延長がない。
2.存続期間中に建物が滅失し、再築されても、期間の延長がない。
3.期間満了時に借地人が建物の買取を地主に請求することができない。
なお、「一般定期借地権」の存続期間は少なくとも50年以上としなければならない。
一般媒介契約
媒介契約の一つの類型。
一般媒介契約とは、次の1.および2.の特徴を持つ媒介契約のことである。
1.依頼者(すなわち売主等のこと)が「依頼した宅地建物取引業者」以外の「他の宅地建物取引業者」に重ねて媒介を依頼することが原則的に自由である。
2.依頼者自身が、自分の力で取引の相手を発見し、直接契約することが原則的に自由である。
なお、依頼者が、「依頼した宅地建物取引業者」以外の「他の宅地建物取引業者」に重ねて依頼する場合において、その「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に通知するかどうかにより、一般媒介契約はさらに次の2つの類型に分かれる。
1)明示型の一般媒介契約
明示型の一般媒介契約とは、「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に対して通知する義務があるとする媒介契約である。
2)非明示型の一般媒介契約
非明示型の一般媒介契約とは、「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に対して通知しなくてよいとする媒介契約である。
一筆の土地
土地登記簿において、一個の土地を指す単位を「筆」という。
従って、「一筆の土地」とは「土地登記簿上の一個の土地」という意味である。
移動等円滑化経路協定
バリアフリー化するための経路の整備、管理に関する協定をいう。「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づき、土地所有者等の全員の合意によって締結され、市町村長の認可を得て公告される。
移動等円滑化経路協定は、高齢者、障害者等が生活上利用する旅客施設、官公庁施設、福祉施設などが所在し、バリアフリー化のための整備を進めるべく指定される一定の地区(重点整備地区)内の一団の土地について締結され、経路案内設備、エレベーター、エスカレーター等の整備、管理などに関して定められる。
この協定の効力は、新たに該当土地の所有者等となった者に承継される。また、この制限は、宅地建物取引における重要事項説明の対象とされている。
囲繞地
公道に通じていない土地を囲んでいる周囲の土地をいう。
民法は、他の土地に囲まれ公道に接していない土地の所有者は、公道に至るために囲繞地を通行することができる(囲繞地通行権)としているが、これは、囲繞地に対して、囲繞する土地を受益地とする法定地役権が設定されていると考えることができる。
囲繞地通行権
他の土地に囲まれて公道に通じない土地(袋地)の所有者が、その土地を囲んでいる他の土地(囲繞地)を通行できるとする権利。民法で定められている権利である。「公道に至るための他の土地の通行権」ともいわれる(民法第210条)。
この場合、袋地の所有者は、囲繞地を通行するために与える損害に対して相応の金銭を支払うことが必要とされている。ただし、土地を分割した結果として袋地が発生した場合には、当該袋地の所有者は、公道に至るために、分割された他の土地を無償で通行することができる。
委任契約
民法上の典型契約の一つで、法律行為の実施を委託する契約をいう。労務供給契約であるが、雇用契約と違い受任者の裁量で実施すること、請負契約と異なり結果の完成が必須ではないことに特徴がある。
宅地建物取引業における媒介契約は法律行為の実施を委任するものではないから民法上の委任契約ではないが、準委任契約として委任契約の規定(民法第643~656条)が適用されることとなる。ただしその適用においては、特別法である宅地建物取引業法の規定が優先する。
委任状
一定の事項を特定の者に委任する旨を記載した書面。委任する事項(委任事項)、委任する相手(受任者名)などを記載する。
委任状がなくても委任契約は有効だが、受任者が委任事項(例えば各種の申請手続)を実施する場合に委任状の提示を求められることがある。この場合には、委任状の発行が直近(通例は3ヵ月以内)でなければならないとされることが多い。
委任状には、委任の意思を表示するべく委任者が自署しなければならない。また、委任は多くの場合に代理権の授与を伴うが、このときには、委任状はその証拠となる。
なお、委任事項、受任者名などを記載せず、その白地部分の補充を他者に任せた委任状(これを「白紙委任状」という)を発行することがある。この場合には、白地が補充されたときに委任状の効力が発生する。ただし、補充権のない者が補充する、補充者が権限を濫用するなどの恐れがあり、白紙委任状の発行については、その是非を含めて十分な注意が必要である。
居抜き
店舗や工場などを、その内部の商品、設備、什器備品などを設置したままの状態で売買・賃貸すること。
犬走り
築地塀の外壁と溝との間にある細長く平らな通路状の部分。
土手、石垣などに設けられた同様の狭い帯状部分をさす場合もある。
違反建築物
建築基準法や都市計画法などに違反している建築物。建築後に増改築や用途変更を行なった結果、違法となる場合もある。
なお、法令の改正や都市計画の変更によって違法となった建築物は、「既存不適格建築物」であって違反建築物とはいわない。
違法貸ルーム
居住以外の用途に供していると称しながら多人数の居住実態がある建築物、マンションの一住戸や戸建て住宅を改修して多人数の居住の用に供している建築物等であって、居住用施設としての防火関係規定等を満たしていないものをいう。安価なシェアハウスなどに多いとされる。
違約金
不動産の売買契約では、当事者の一方が債務を履行しない場合には、債務の履行を確保するために、その債務を履行しない当事者が他方の当事者に対して、一定額の金銭を支払わなければならないと定めることがある。
このような金銭を「違約金」と呼んでいる。
「違約金」と「損害賠償額の予定」とは、債務を履行しない当事者が支払う金銭という意味ではよく似た概念である。
しかし「違約金」は、実際に損害が発生しない場合でも支払いの義務が生じるという点で、「損害賠償額の予定」とは大きく異なっている。
ただし実際の売買契約においては、「違約金」という言葉を「損害賠償額の予定」と同じ意味で使用していることも多い。
さらに民法(第420条)では、違約金という言葉の意味について、売買契約書でその意味を明示していない場合には、違約金は「損害賠償額の予定」の意味であるものと一応推定されると定めている。
このように「違約金」は、「損害賠償額の予定」と同じ意味であると解釈されるケースも実際には多いのである。
そのため売買契約書において本来の意味での「違約金」を定める場合には、その意味を明記しておくことが望ましいといえる。
違約手付
手付の一種で、債務不履行が発生した場合には、手付が没収される(または手付の倍額を償還する)という手付のこと。
入隅
建築物の壁と壁などが角度を持って交わる角の部分で、内側にへこんでいるもの。
遺留分
被相続人の兄弟姉妹以外の相続人に対して留保されなければならない相続財産の割合をいう。
原則として相続財産は被相続人が自由に処分でき、推定相続人の相続への期待は権利として保障されないが、相続が相続人の生活保障の意義を有すること、被相続人名義の財産には相続人の潜在的持分が含まれていることが多く、これを顕在化させる必要があることなどから、相続財産の一定割合について相続人に権利を認めている。遺留分は、相続開始1年前に贈与された遺産などを合算して、直系尊属のみが相続人の場合は遺産の3分の1、それ以外の場合は全体で遺産の2分の1とされている。
印鑑証明書
捺印された印影(印を紙などに押した跡のかたち)が、あらかじめ届けられた印影(印鑑)と同一であることを証明する官公署の書面。届出できる印鑑は一つに限られている。
公正証書の作成、不動産登記、重要な契約などの際に、文書作成者が本人であることを証明するため必要とされる場合が多い。
印紙税
契約書、受取書、証書、通帳などを作成する際に課税される税金。国税である。
印紙税は、印紙税法に定められている20種類の文書(課税文書)に対して課税される。例えば、不動産売買契約書、建築工事請負契約書、土地賃貸借契約書、代金領収書などは課税文書であるが、建物賃貸借契約書や不動産媒介契約書は課税文書ではない。
納付方法は、課税対象となる文書に収入印紙を貼り、その収入印紙に消印を押すことによって納税が完了する。この場合に、契約等において両当事者が文書を2通作成するときにはその2通についてそれぞれ印紙税を納付しなければならない。
インスペクター
建物の状況を検査・調査すること(建物の住宅インスペクション)に関する専門的な知識・技能を有すると認められた者。英語のInspectorであるが、英語では建物の検査・調査を行なう者に限定せず広く“検査官”を意味している。
インテリジェントビル
高付加価値のオフィスビルのことで、高度情報化建築物といわれることもある。
はっきりした定義があるわけではないが、空調、電気、セキュリティなどの設備を自動的に制御し、建物内に情報通信ネットワークを構築して、オフィスオートメーションやテレコミュニケーションに対応できることなどが特徴である。省エネ、省コストに資するともいわれる。
インナーバルコニー
屋外に開かれた部屋状の空間。屋外とのあいだに壁がない一方、バルコニーと違って屋根を備えている。形状はベランダと似ているが、部屋として利用でき、原則としてその床面積は容積率に算入される。
インボイス方式
定められた形式の書類に基づいて消費税額を算定する制度。「適格請求書等保存方式」ともいう。
インボイス方式は、仕入れ税額控除に当たって、定められた形式の書類(インボイス)に記載された税額のみを認めることとなるため、消費税を適切に課税することができるとされている。
ウィークリーマンション
短期間の居住のために賃貸されるマンションをいう。「短期賃貸マンション」ともいわれる。
家具、家電製品、食器・調理器などが備わっていて、一時的な滞在の便を満たすことができる。また、賃貸住宅に比べて賃貸借の手続きが簡単である。
ウォークスルークローゼット
通り抜けできるクローゼット(衣服の収納空間)。
部屋間の通路の壁面を利用して設置されることが多く、ウォークインクローゼットと違って扉がない場合が多い。
雨水浸透阻害行為
雨水の浸透を妨げる恐れがあるとして、その実施に当たって都道府県知事等の許可を必要とする行為をいう。「特定都市河川浸水被害対策法」に基づき制限される行為である。
雨水貯留浸透施設
雨水を一時的に貯留し、又は地下に浸透させる機能を有する施設。
雨水枡
建物敷地に敷設された雨水排水管(雨樋や集水枡からの雨水を集めて導く配管)の合流部や屈曲部に設置される枡。一般に円筒形で蓋が付いている。土砂を沈積させるほか、清掃や配管の点検に用いられる。
なお、敷地内の雨水を処理する方法には、雨水排水管を敷地外の公共排水路に接続する方法と、雨水排水管を敷地内に設けた浸透枡に導いて地面に浸透させる方法とがある。
内金
内金とは、売買契約が成立した後に、売買代金の一部として買主から売主へ交付される金銭のこと。
手付が売買契約が成立する際に交付されるのに対して、内金は契約成立後に交付されるという違いがある。
また、手付は契約の義務が履行されれば代金に充当されるのに対して、内金は交付される時点ですでに代金の一部である。
内倒し窓
建物の内側に倒す形で開く窓。窓の下部を蝶番で固定する。通常天井に近い場所に設置され、住宅等が密集している地域では隣家にはみ出さない、プライバシーが守られる、防犯上も優れている、大きく開かなくても換気ができるなどの利点がある。
内法
建物の床面積を測定する際に壁の厚みを考慮せず、壁の内側の部分の面積だけを「床面積」とする考え方のことである。
不動産登記法では、分譲マンションなどの区分所有建物を登記する場合には、この内法の考え方で床面積を計算することとされている(不動産登記規則第115条)。
この反対に、建物の床面積を測定する際に、壁の厚みの中心線を想定し、この中心線に囲まれた面積を「床面積」とする考え方のことを「壁心(へきしん・かべしん)」という。
内窓
現存する窓の内側に新たに設置する窓。二重窓の内側の窓も同義。
内窓の設置は、断熱性の向上、結露の防止、防音性の向上などの効果があるとされる。
内廊下
建物の内部に設置する廊下。そのかたちには、片廊下と中廊下とがある。いずれも、部屋と同様に、換気や照明が必要だが、外気にさらされることはなく、片廊下には一般に窓が設けられている。
埋戻し
埋設物の設置工事において、掘削した土砂等をもとに戻すことをいう。
売建住宅
開発した宅地を分譲する際に、同時に宅地の購入者がその宅地に建設する住宅を分譲事業者に発注する方法で建てられた住宅をいう。
「建売住宅」の建築主は不動産会社であるのに対して、「売建住宅」の建築主は宅地の購入者である。建売住宅に比べて設計などの自由度は高いが、建築を請け負う業者はあらかじめ決められている他、用意された建物の設計モデルから選択して発注することが多い。
売渡証書
不動産の売買契約の内容を簡潔に要約した書面のことを「売渡証書」という。
この売渡証書は、売主または買主からの依頼により、登記手続きを担当する司法書士が不動産売買契約書をもとにして作成するのが一般的である。
売渡証書の記載内容は「売主の住所氏名」「買主の住所氏名」「売買される不動産の概要」である。
この売渡証書は「所有権移転登記の原因を証する書面」として、所有権移転登記を申請する際に、登記所に提出される。
売渡承諾書
不動産の売買において、当該物件を売り渡す意思があることを表明する書面で、売主が買い受け希望者に対して交付する。書面には、売り渡し価格や売渡条件等が記載されている。
売渡承諾書は契約締結が可能である旨を表明するものであって、契約に至る過程で交わされる確認等のための文書に過ぎず、それを交付しても契約の申し込みや承諾の効果はないとされている。
上物
土地の上に建物が存在しているとき、この建物を「上物」と呼ぶ。
営業保証金
宅地建物取引業者が営業を開始するにあたって、供託所に供託しなければならない金銭。この保証金は、宅地建物取引業者との取引によって生じた債権の履行を担保する機能を果たす。
営業保証金の額は、主たる事務所につき1,000万円、その他の事務所につき事務所ごとに500万円である。
永小作権
小作料を支払うことにより、他人の土地で耕作または牧畜をすることができるという権利(民法第270条)。
衛生畳
水洗いできる畳。発泡スチロールやプラスチック樹脂を主な材料とし、畳表には特殊加工した樹脂製の素材が用いられている。軽量で、耐久力があるが、伝統的な藁床畳に比べて吸湿性や弾力性に劣るとされる。また、藺草(いぐさ)の畳表のような香りや肌触りは期待できない。
エコハウス
環境への負荷を抑えるための対策を講じた住宅のこと。
対策の目標は、省エネルギーや再生可能エネルギーの使用、資源の再利用、廃棄物の削減などであり、具体的には、屋上緑化や雨水の再利用、太陽光・風力エネルギーの利用、ゴミの減量などが実施される。
SRC
「Steel Reinforced Concrete」の頭文字を取ったもの。
「鉄骨鉄筋コンクリート構造」という意味である。
鉄筋コンクリートに、鉄骨を内蔵させた建築構造。
比較的小さい断面で、強い骨組を作ることができ、粘り強さもあるため、高層建築に多用されている。
S造
Sは「Steel」のことであり、「鉄骨構造」という意味である。
鉄骨造とも。
柱と梁を「鉄骨」で作り、壁・床に「木質系パネル」「軽量気泡コンクリートパネル」「窯業系パネル」など使用した構造のこと。
LDK
「リビング・ダイニング・キッチン」のこと。
リビングは「居室」、ダイニングは「食事室」、キッチンは「台所」であり、リビング・ダイニング・キッチンは「居室兼食事室兼台所」という意味である。
不動産広告を規制している「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、広告中に「LDK」と表示する場合には、「居室兼食事室兼台所」として使用できるだけの広さと機能を備えていることが必要であるとしている。
この場合に、最低必要なLDKの広さの目安は、居室(寝室)数が1部屋のときには8畳、2部屋以上のときには10畳以上とされている。
エレベーターシャフト
エレベーターの籠(ケージ)が昇降する竪穴。
縁側
建物主要部の外側に張り出した板敷きの空間。「縁」は「へり・ふち」という意味である。
ALC
「Autoclaved Light Weight Concrete」の頭文字を取ったもの。日本語では「軽量気泡コンクリート」と表記される。
「軽量気泡コンクリート」は、工場でセメント等に発泡剤を混ぜて、高温高圧の状態で養生したコンクリートである。その特長として軽量にもかかわらず強度があり、耐火性や遮音性にも優れていることが挙げられる。
ALC造
ALC造とは、 ALC製のパネルを使用した建築構造のことである。
以前は高級戸建住宅の外壁や間仕切りをALCとすることが多かったが、最近では賃貸マンションにもALC造が多用されるようになった。
応急借上げ住宅
災害被災者に対して、応急的に民間賃貸住宅等を借り上げて提供する住宅。応急仮設住宅の一つで、「借上型応急仮設住宅」「みなし応急仮設住宅」ともいう。
応急借上げ住宅の供給方式には、都道府県(又は市町村)によるマッチング方式と、被災者自ら物件を探し、都道府県に申請する方式(被災者自らが探す方式)とがある。
大壁
構造用合板などの面材で柱を覆い、柱を隠した壁のこと。
大壁造り
建物の壁に柱が現れない構造。柱、筋交い、梁などの構造材は、仕上げの壁材によって隠されている。もともと和風軸組構造の建物について用いられる用語であるが、パネル構造など壁面に構造材を用いない構造も大壁造りとされることが多い。
大壁造りは、壁面がシンプルで、洋風の部屋づくりと調和するが、仕上げ材で挟んだ壁は、壁の隙間に湿気がこもりやすいとされる。
なお、大壁造りに対して、壁に柱が現れる構造を「真壁造り」と言う。
屋外広告物条例
屋外広告物法第3条から第5条までの規定にもとづいて、都道府県・指定都市・中核市・景観行政団体である市町村が定めた、屋外広告物の規制に関する条例のこと。
奥行
建物や宅地の前面道路に接する境界から、その反対側の境界までの距離。これに対して、前面道路に接している距離を「間口」と呼び、この両者によって建物や宅地の形状や大きさをおおまかに示すことがある。
乙区
登記記録において、不動産の所有権以外の権利に関する事項を記載した部分のこと。
この乙区に記載される登記には「抵当権設定登記」「地役権設定登記」「賃借権設定登記」などがある。
落とし込み浴槽
床面に浴槽の3分の1程度の高さを埋め込み、縁の高さを低くした浴槽。浴槽に出入りしやすく、安全に入浴できるとされる。
ただし、落とし込み浴槽を設置するためには、浴槽の一部を埋め込むための床下空間を確保しなければならない。また、体を伸ばして入浴する浅めの浴槽は、床面にそのまま設置しても縁の高さは低く、出入りしやすい。
親子ドア
広いドアと狭いドアの二面で構成されている両開きのドア。通常は狭いドア(子ドア)を閉めたまま広いドア(親ドア)のみを使って出入りし、必要に応じて子ドアも開放して広い間口とすることができる。
オートバス
自動的に給湯する機能を備えた浴槽。和製英語である。
オーナーチェンジ
賃貸住宅の所有者が、賃借人が入居したままその建物を売却することをいう。
購入者は新たに賃借人を見つける必要がなく、投資用のワンルームマンションでよく使われる方法である。その際に、賃借人から預かっている敷金の引渡しや建物の管理ルールの引継ぎなどに注意が必要である。
オープンシェルフ
背面や側面に板がない棚。収納したものが空間に開放されているような状態となる。オープンシェルフと収納物とが一体となって、インテリア(室内装飾)として機能する場合もある。
オープンスペース
大規模なビルやマンションに設けられる空地(くうち:敷地のうち建築物が建てられていない部分)であって、歩行者用通路や植栽などを整備した空間をオープンスペースという。また広い意味では、都市における公園・緑地・街路・河川敷・民有地の空地部分などの建築物に覆われていない空間を総称して「オープンスペース」と呼ぶ場合がある。
一般公衆が自由に出入りできる空地は「公開空地」と呼ばれている。
オープンハウス
不動産業界では、販売しようとする物件の内部を一定の期間、担当営業員が常駐して、買い希望客に公開するという販売促進活動を指す。
か行
買い換え特約
不動産の買主が、別の不動産を売却した代金をもって当該不動産の購入費用に充てることを「買い換え」という。
こうした買い換えでは、別の不動産の売却が不調に終わったときには、当該不動産の購入ができなくなるケースが多い。
そのため実際の不動産取引では、別の不動産の売却が不調に終わった場合には、買主は不動産を購入する契約を解除し、契約を白紙に戻すことができるという特約を盛り込むことがある。こうした特約を「買い換え特約」と呼んでいる。
買い換えローン
旧居を売却して新居を購入するという住み替えを行う場合に設定される住宅ローン。
会社法
会社の設立、組織、運営及び管理についての一般的なルールを定めた法律(平成17年法律第86号)。 2005年7月に制定され、06年5月1日から施行されている。
解除権
契約を解除する権利。民法で認められている権利である。
例えば、債務不履行、債務の履行不能、手付放棄、契約不適合などの場合に行使できる。
解除条件
契約等の法律行為の効果が、将来不確定な事実が発生することによって消滅する場合の、当該不確定な事実をいう。
例えば、マンション購入契約の際に、物件が完成するまでの間に転勤になったら契約を失効させるという条項を入れた場合、転勤になることは解除条件である。そのような契約を解除条件付契約という。
買取再販
既存住宅を買い取り、リフォーム工事を実施した上で販売する事業形態をいう。
開発許可
宅地造成等(開発行為)を行なう際に必要とされる許可のこと。都市計画法に基づく制度である。
界壁
マンションなどの建物において、隣り合う住戸を区切る壁。「戸境壁(こさかいかべ)」とも言う。
界壁は、建築基準法において、一定の遮音性能を備えていること、「準耐火構造」以上の防火性能があること(耐火建築物においては耐火構造であること)が必要とされている。
買戻
債務者(または物上保証人)の所有する不動産を、債務者(または物上保証人)が債権者に譲渡し、債務を全額弁済すると同時に債務者(または物上保証人)が債権者からその不動産を買い戻すという制度である。
買い戻し特約
不動産の売買契約の締結に当たって付加する特約であって、一定の期間、売主が代金額および契約の費用を買主に返還することによって売買契約を解除し、目的物を取り戻すことができることを内容とするもの。これによって、解除権を留保することになる。
この特約は、所有権移転登記と同時に登記しないと第三者に対抗できない。売主が買戻権を行使できる期間は最長10年(期間の定めがないときには5年)である。
解約
法律行為の一つで、意思表示により契約関係を消滅させることをいう。
意思表示の時点から将来に向けて契約消滅の効果が生じる。
家屋番号
不動産登記に当たって建物に付される番号。登記された建物を識別するための番号であって、不動産登記法に基づいて登記所が付す。建物の位置を示す住居表示とは異なるので、注意が必要である。
確定日付
私文書がその日に存在していたことを証明する、当該日付をいう。
法律の効果として文書の作成日付が重要となることがあり、その必要に応えるために日付を確定し証明するのである。内容証明郵便や公正証書(公証人が私書証書に日付のある印章を押捺したもの)は、確定日付のある文書(証書)である。
確認済証
建築計画が建築基準関係規定に適合すると確認された場合に交付される書類をいう。
確認は建築工事に着手する前に受けなければならず、確認済証は確認した建築主事が交付する。
家財保険
建物の中にある生活用の動産(家具、家電製品、衣類等)が、火災や災害によって損害を受けたときに補償する保険。
課税証明書
住民税の課税額を証明する書類。住宅ローンの審査、児童手当の交付申請、公的年金の受給請求などの場合に必要となる。
市区町村が発行するが、交付の申請は「その年の1月1日時点の住所」の市区町村に対して行なわなければならない。
課税取引
課税取引とは、消費税が課税される取引のことである。
課税文書
印紙税が課税される対象となる契約書および受取書のことを「課税文書」という(印紙税法第3条第1項)。
具体的には次の1.から6.などが「課税文書」に該当する(印紙税法別表第一)。
1.不動産売買契約書
2.建築工事請負契約書
3.土地賃貸借契約書
4.金銭消費貸借契約書
5.5万円以上の売上代金の領収証
6.5万円以上の売上代金以外の金銭の領収証
割賦販売
売買代金を分割して、一定の期間内に定期的に支払う販売方法をいう。
この場合の目的物の引渡しには、一定額が支払われるまで引渡しを停止する場合と、最初に目的物を引き渡したうえで代金債権の担保措置を講じる場合とがあり、一般的には後者が採用されている。
壁心
建物の床面積を測定する際に、壁の厚みの中心線を想定し、この中心線に囲まれた面積を「床面積」とする考え方のこと。「壁芯」と書くこともある。
借入可能額
住宅ローンにおいて、借入できる限度額。
住宅ローンの融資額は、住宅の購入・建築に必要な金額のすべてではなく、その一定割合までとされることが多い。この限度とされる融資額が借入可能額である。
仮換地
土地区画整理事業において、正式な換地に先立って行なわれる換地をいう。
換価分割
相続における遺産分割において、分割が難しい土地や家屋を売却し、金銭に換価して分けること。
土地や家屋を正確に公平に分割できる一方、受け継いだ資産を活用できないほか、売却のための費用が発生する。
管理委託契約
分譲マンションの管理組合または賃貸住宅の賃貸人が、管理会社に対して、マンションまたは賃貸住宅の管理を委託する契約。
管理規約の変更
分譲マンションなどの区分所有建物では、管理組合は、区分所有者どうしの関係を定めるルールである管理規約を設定する。
この管理規約を設定するためには、集会における特別決議(すなわち区分所有者数の4分の3以上かつ議決権の4分の3以上の賛成)で可決する必要がある。
カースペース
屋根のない自動車置き場。空き地に駐車する状態で、車庫とは言い難い。
カーテンレールボックス
一般にはカーテンボックスという。
カーテンをスムーズに開閉するためのレールやカーテンを吊すフックをカバーするための箱状のもの。天井に埋め込んだり、窓枠上部に取り付けたりする。
外壁の後退距離
第一種・第二種低層住居専用地域では、道路や隣地との境界線から一定の距離だけ、外壁を後退させなければならない場合がある。これを「外壁の後退距離」という。
この「外壁の後退距離」は都市計画によって規定される制限である。逆にいえば、都市計画に定めがないならば、第一種・第二種低層住居専用地域であっても、外壁を後退させなくてよいということである。
合体登記
建物に物理的な変更を加えて、数個の建物を構造上一体の建物にした場合に、それら数個の建物の登記記録を一つにまとめる登記のこと。
合筆
土地登記簿上で数筆の土地を合併して、一筆の土地とすること。
合併登記
別個の建物として別々の登記記録が存在している数個の建物を、一個の建物にまとめて登記記録を作る登記のこと。
元金均等返済
借入元金を毎期均等に返済する方法。毎期の支払い金額は、返済する元金に借入金残高に係る利息が加わることから、支払期が早いほど多く、遅くなるに従って少なくなる。
元本
利息を生じる貸付金または借入金。「元金」ともいう。
住宅ローンなどの借入金は元本である。借入金の元本は、利息を支払っても減らず、別途返済しなければならない。
元利均等返済
借入金を毎返済期に同額で返済する方法。住宅ローンの返済において広く使われている方法である。
完済するまでの各返済期ごとに、返済する元金と支払う利息の合計額が一定となるように、元金の返済額を漸増するよう設定する。
基礎控除
所得税の課税において所得金額から無条件に一定額を控除すること。
既存道路
建築基準法が適用された際に現に存在していたことを理由として「建築基準法上の道路」とされている道路のこと。
既存道路
建築基準法が適用された際に現に存在していたことを理由として「建築基準法上の道路」とされている道路のこと。
「建築基準法上の道路」とは原則的には、道路法上の道路・都市計画法による道路・土地区画整理法等による道路・特定行政庁から指定を受けた私道等である。
しかしこれらに該当しなくとも、建築基準法が適用された際に現に存在していた幅4m以上の道は「建築基準法上の道路」に含めることとされている(建築基準法第42条第1項第3号)。この第3号の規定による道路のことを一般に「既存道路」と呼んでいる。
既存不適格建築物
事実上建築基準法に違反しているが、特例により違法建築ではないとされている建築物のこと。
建築基準法第3条第2項では、建築基準法および施行令等が施行された時点において、すでに存在していた建築物等や、その時点ですでに工事中であった建築物等については、建築基準法および施行令等の規定に適合しない部分を持っていたとしても、これを違法建築としないという特例を設けている。
この規定により、事実上違法な状態であっても、法律的には違法でない建築物のことを「既存不適格建築物」と呼んでいる。
既存不適格建築物
事実上建築基準法に違反しているが、特例により違法建築ではないとされている建築物のこと。
建築基準法第3条第2項では、建築基準法および施行令等が施行された時点において、すでに存在していた建築物等や、その時点ですでに工事中であった建築物等については、建築基準法および施行令等の規定に適合しない部分を持っていたとしても、これを違法建築としないという特例を設けている。
この規定により、事実上違法な状態であっても、法律的には違法でない建築物のことを「既存不適格建築物」と呼んでいる。
境界
私法上の概念であり、土地の地番を区切る線をいう。
土地は、その表示登記に当たって筆に区分され地番が与えられるが、地番と地番の境が境界である
狭小住宅
狭い土地に建てられた住宅。明確な定義はないが、おおむね敷地面積が50平方メートル(約15坪)以下のものをいう。
地価が高い地域に建てられることが多く、敷地を建ぺい率の上限まで使い、床面積を確保するため地下室を設置したり、3階建てとしたりする場合もある。
共同担保目録
不動産登記において、一つの債権の担保として複数の不動産に対して設定された抵当権(共同担保)を一括して記載した登記事項をいう。例えば、担保価値を保全するために、土地とその上の建物、土地とそれに接続する私道の共有権などを共同担保とするのが通例である。また、担保額を確保するために複数の不動産を共同担保とする場合もある。
極度額
根抵当権の目的不動産により担保される債権の弁済上限額。根抵当権の設定に当たって定められ、根抵当権者は、極度額を限度に、確定した元本および利息等・損害賠償金について根抵当権を行使すること(他の債権に先立って弁済を受けること)ができる。
躯体
建物の構造をかたちづくる部材の集まり(構造体)の総称。基礎、柱、梁、壁面、床などで構成され、建物に加わる力を支える役割を担っている。
躯体は、構造体の主要材料に応じて、木造、ブロック造、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨造(S造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)などに区分される。
クッションフロア
プラスチック系床材のうち、塩化ビニル系床材であって、発泡層を含んでいる厚さ2mm前後のプラスチックシートのことを「クッションフロアシート」または「クッションフロア」と呼んでいる。
クーリングオフ
一定期間、無条件で契約の申込みの撤回または解除ができる制度。消費者を保護するための措置で、訪問販売、電話勧誘販売などに適用されるが、一定の宅地建物の取引もその対象となる。
クーリングオフの適用があるのは、
1.宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地建物売買契約において、2.その事務所やそれに準ずる場所以外の場所で申込みや締結がされた場合であり、3.撤回または解除ができるのは8日間以内
である。
契約不適合責任
売買契約や請負契約の履行において、引き渡された売買の目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しない場合に、売主・請負人が買主・注文者に対して負うこととなる責任。債務不履行により生じる責任のひとつである。
検査済証
建築工事が完了した建築物について、建築主事等は、検査の申請を受理した日から7日以内に、当該建築物について工事完了検査を行なわなければならない。
この工事完了検査に合格した場合に、建築主事等が建築主に交付する書面が「検査済証」である。
建築確認
一定の建築物を建築(増改築を含む)しようとするときに、工事の着手前に、建築計画が法令で定められた建築基準(建築物の敷地、構造、設備および用途に関する最低の基準)に適合している旨の確認を受けなければならないとする制度、または当該確認行為をいう。
確認を申請する義務があるのは建築主で、確認を行なうのは建築主事等である。
建ぺい率
建築面積を敷地面積で割った値のこと。
例えば、敷地面積が100平方メートル、その敷地上にある住宅の建築面積が50平方メートルならば、この住宅の建ぺい率は50%ということになる。
建築する建物の建ぺい率の限度は、原則的には用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されている。
公正証書
個人や法人からの嘱託により、公証人が公証役場で作成する契約書・合意書などのことをいう。
公正証書の内容としては、不動産売買契約、不動産賃貸借契約、金銭消費貸借契約、遺言などが一般的であるが、公序良俗に反しない限り、どのような契約や合意であっても公正証書にすることが可能である
公簿売買と実測売買
土地の売買契約における取引価額の確定に用いる土地面積の違いによる区別で、土地登記簿の表示面積を用いて価額を確定する公簿売買、実測面積によって確定する場合を実測売買という。
とりあえず登記簿の表示面積で金額を定めて契約し、後ほど実測面積による金額との差額を精算する方法も、実測売買である。
固定資産税
毎年1月1日現在において、土地・家屋等を所有している者に対し、市町村が課税する地方税のこと。
不動産の所在地の市町村が課税の主体となるので、実際の徴収事務は市町村の税務担当部署が行なう。
固定資産税の納付方法については、年度初めに市町村から土地・家屋の所有者に対して、固定資産税の「納税通知書」が送付されてくるので、それに従って年度内に通常4回に分割して納付することとされている(ただし1年分をまとめて先に支払うことも可能である)。
さ行
サブリース
賃借人が第三者にさらに賃貸することであるが、特に、住宅の管理を手がける事業者が賃貸住宅の所有者から住宅を一括して賃借し、それを入居者にさらに賃貸するという賃貸住宅経営の方法をいうことが多い。この場合、一括して賃借する事業者を、サブリース事業者または特定転貸事業者という。
私道
民間の個人や法人が所有している道路を「私道」という。
「私道」には、特定の個人のために築造されたものもあれば、不特定多数の人が通行するために築造されたものもある。
「私道」は一定の手続きを経ることによって「建築基準法上の道路」になることができる。
この手続きは「道路位置指定」と呼ばれている。
収益物件
賃料収入を得る目的で所有される不動産。不動産投資の収益源である。
スケルトン
構築物の骨組みのこと。建物などの構造・強度を形成する部材で、構造躯体とも言われる。
隅切り
二辺が道路に接する角地を敷地として利用する場合に、その接する角の一部分を空地にすること。市町村の条例または指導によって実施され、そのような制限を「角敷地の建築制限」という。
